法的整理以外の債務整理手続きについて

私は、売上高5億円、従業員10名の中小企業の社長をしています。数年前から会社の業績が苦しく、メインバンクへ融資の相談をしましたが、断られてしまいました。何とか会社の再建を図りたいと考えていますが、破産・民事再生等の法的な整理手続はイメージが悪く、避けたいと考えています。何か他の良い方策はないでしょうか?

  1. 破産・民事再生等の法的整理以外で負債の整理(任意整理)をする方法として、弁護士を代理人として債権者と交渉を行う他、中小企業再生支援協議会において、再生計画の策定支援を受ける方法や、裁判所の特定調停制度を活用する方法等があります。ただ、中小企業再生支援協議会を利用しての負債の整理は、債権者が金融機関であることを利用の前提としており、会社の状況によって、どのような制度を活用することが良いのかが異なってきます。
  2. なお、当事務所では、数十億円の負債を負った地方公共団体の外郭団体について、特定調停制度を利用して、債権者と債務整理の方針について協議を重ね、無事、特定調停を成立させたことがあります。
  3. また、本件のような法的整理・任意整理の問題は、早い時期に相談を受けていれば、任意整理での解決が可能であったのに、時期が遅れたために、破産以外に会社を整理する方法がなくなってしまうこともあります。

    例えば、任意整理を行い、債権者と交渉を行うとしても、6か月程度先まで会社の資金繰りが持たなければ、再建は困難となってしまいます。

 

会社の経営に関する相談は、お早めに相談に来られることをお勧めします。